引越し荷造りはいつから始める? -荷造りのスケジュール-

引越しでの大きな作業といえば、荷造りです。
ついつい先延ばしにしがちな荷造りですので、直前に始めても全く終わらずに当日を迎える・・・なんてことも聞きます。

「普段からよく使う物はダンボールに入れて取り出せなくなるから躊躇ってしまう」ということもあると思います。
ですが引越し日の直前に始めても、量の多さに愕然とする羽目になるかもしれません。

ここでは荷造りをいつから取りかかればよいか考えていきましょう。

荷造りのスケジュール

特に初めて引越しをするという方は、いつくらいから荷造りを始めていけば良いのか見当がつかないと思います。
すごく時間がかかるようにも思えますし、意外とすんなり終わるのかな、とも思えますね。

まず、荷造りにかかる時間は荷物の量によって大きく変わってきます。

一人暮らしの場合とお子さんのいる家庭では量も環境もだいぶ違いがあります。
特に小さいお子さんがいると、オモチャなどの遊び道具をしまうのが最後の方になるなど考える問題点が多くなります。

ここでは家族での引越しをベースにスケジュール感をご紹介します。
ご自身の環境に合わせて、いつ何を行うかを検討してみてください。

2ヶ月前~1ヶ月前まで

基本的には、賃貸からの引越しの場合は1ヶ月以上前に引越し日を決定することになります。
退去の連絡は30日以上前に行うよう賃貸契約している場合が多いからですね。

引越し業者と引越し日を決めたら、その1ヶ月前までに少しずつ整理を始めていきます。
引越し業者が確定したら、その業者さんからダンボールをもらえることが多いのでそれを利用すると少しお得ですね。

 ※ただし、契約前に引越し業者が置いていったダンボールを使うのはやめましょう。
  トラブルの原因になります。

この段階では、まだダンボールへ詰め込んでいく必要はありません。

まずは不要な物の整理を始めましょう。
小物類で不要なものは箱詰めのときにやった方が効率が良いですので、大きなもので持っていくものと持っていかないものを決めます。

例えば洗濯機や炊飯ジャー、冷蔵庫などの家電製品やテーブル、ソファなどの家具がそれに当たります。

今まで使っていたものよりも大きなものに変えることを検討しているのであれば、引越し後に届くように購入するのがお勧めです。
大きな荷物が減ると引越しに見積もりも安くなる可能性があります。
引越し業者を決める前にどうするか検討すると安く引越しができるかもしれませんよ。

引越し業者からダンボールがもらえない場合や、もらったダンボールのサイズが合わない場合はダンボールの準備をこの段階でやっておきましょう。

また、自分たちで引越しをする場合はトラックや台車の手配を忘れないようにしましょう。

1ヶ月前~2週間前まで

2週間前までの期間で、普段はまったく使わないものを片付け始めます。

具体的には、「季節もの」です。

今が夏なら、コートなどの冬ものの衣類は使うことがないでしょう。
またコタツや湯たんぽ、ストーブも使う機会はないと思います。

逆に冬であれば、水着やサンダルはほとんど使わないですし扇風機などもしまっても良いでしょう。

これらの季節ものは最初にまとめて邪魔にならない場所に収納しておくとスムーズです。

出来るだけ早く小物までダンボールに梱包してしまいたいと思う方もいると思います。
前倒しで進められるのでとても良いのですが、少しだけ注意点があります。

それは不要と思っていても使う場面が出てくるかもしれないという点です。
自分では使わないものでも、子供たちにとって必要な物がそこに含まれていると箱を開けて探す手間が発生してしまうかもしれません。

そういう意味で、2週間前までは確実に使わないであろうものを対象にしています。

2週間前~1週間前まで

本格的な荷造りは2週間前から行うのが良いと思います。
理由は先ほどの「後から使う機会があるかもしれない」ことを考慮してです。

他にも、2週間前から始めれば「土日が2回ずつある」ためまとまった時間がとりやすいこと、処分品や人に譲る物を運ぶ時間に充てられることもメリットです。

平日は仕事もあり、荷造りに割ける時間や体力も多くないのは事実です。
やり始めるとキリの良いところまでやりたくなりますし、意外に時間がかかりますよ。

こういった時間を確保するためにも、1週間では少し心許ないかもしれません。

押入れの中の物から始める

この段階では、押入れや納戸の中の物から荷造りしていきましょう。
押入れの中の物は普段から使うものではありませんのでここから手を付けていきます。

荷造りが終わったものは、また押入れや納戸にしまうようにします。
そうすることでこの後の荷造りの邪魔にならず、スペースが有効に使えます。

本やDVDなど必需品ではないものを片付ける

押入れの荷造りが終わったら、身の回りの物の片づけを始めていきます。
本やDVD、ぬいぐるみといった、生活の中で毎日使うものでない物をダンボールにしまっていきましょう。

食器などの生活必需品はもう少し後から荷造りを行います。

この身の回りの物の片づけが一番時間がかかるかもしれません。
必要な物、もう使わないものを分類わけして片付けをしていかなければならないので・・・。

捨てられない症候群の方は特に時間がかかる作業になると思います。
でも要不要を判断する数少ない機会ですので、使わないものは思い切って処分すると空間も気持ちもスッキリしますよ。

どうしても捨てられない方は、「保留ボックス」を作ってそこに入れておきましょう。
引越し日の日付を書いておき、引越し先では開封せずに保管してきます。
次に「保留ボックス」を見たのが1年以上先であれば使わないものなので処分するという方法もいいですよ。

1週間前~3日前まで

ここまできたら、残しておくもの以外はすべてダンボールに詰め込んでしまいます。

残しておくとよいのは、清掃用具と荷造りに使うガムテープや油性ペン、カッターなどです。

調理器具も必要最低限のもの以外はダンボールにしまっていきましょう。
食器類は大きなプレートのみを残して片付けてください。

その他には引越し当日までの衣類と靴、傘などは残しておくべきですね。

財布やクレジットカードなどの貴重品については取扱いに注意が必要です。
ダンボールに詰め込んだりせず、持ち運びできるバッグなどに入れておいて自分で引越し先まで持っていきましょう。

引越し業者に運搬してもらうこともできるのですが、トラブルにつながるので自分で持っていくべきです。
もし紛失や破損があっても返ってきませんからね。

また、引越しの当日、業者が積荷を終わって出発した後に業者のトラックに同乗することはできません。
電車や車、バス等の他の移動手段を使って新居へと向こうことになります。

その際に必要な現金、定期券、引越し先の地図、関連するメモ等は、当日の手持ち品として分けておくことをお勧めします。

手で運べない貴重品はどう運ぶ?

上記以外の忘れやすい貴重品としては、高価な絵画、壺、花瓶などの骨董品です。
普段から意識していればよいですが、うっかり貴重品という感覚を忘れてダンボールに梱包しないように注意しましょう。

貴重品は手で持ち運べるバッグで自ら持ち運ぶと書きましたが、骨董品は難しいですね。

そのような貴重品に関しては運送会社等の「貴重品運送」を利用すると良いと思います。
完璧ではないですが、保険をかけることもできますのでその点は安心して運搬することができます。

引越し日の前日まで

引越しの前日には食器を含めすべて梱包してしまうことになります。
(引越しが午後の場合は当日に回してしまってもOKです。)

3日前までに残しておいた食器や調理器具、調味料もダンボールに詰め込みましょう。

ここで注意したいのは、食材です。
冷蔵庫も引越し当日にはトラックで運ばれることになりますので、中に食材を残しておくのは良くないですね。
特に春や夏の暑い時期には腐ってしまうことも十分あり得ます。

ですので、前日までに食材は使い切るようにしてください。
冷蔵庫の中は何もない状態にします。

料理の内容を考えないといけないので大変ですが、うまく使い切るようなレシピを計画しましょう。

また、前日にやっておくべき作業に冷蔵庫や洗濯機の「水抜き」などがあります。

冷蔵庫の水抜き

「水抜き」といわれても、聞きなれない言葉かもしれませんね。
冷蔵庫や洗濯機の水抜きとはどんなものでしょうか?

最近の冷蔵庫は霜が付かないようになってたりしますが、ちょっと古い冷蔵庫の場合には霜がついてしまうのです。
冷蔵庫の「冷やす」という性質上、霜ができても不思議ではありませんね。

その霜が溶けることで水が漏れ出てくることがあります。
そうすると冷蔵庫の近くにあった荷物が、その水で水浸しになってしまう可能性があります。
それを防ぐために、1日前にはコンセントを抜いて霜取りをする必要があります。

また、冷蔵庫の下の蒸発皿や氷を作るための水が残っていても、同じことが起きてしまいますので空にしておきましょう。

こうした内部の水が漏れださないようにする作業を水抜きといいます。

洗濯機の水抜き

洗濯機も内部に水がたまっています。
この水を引越し当日までに抜いておかないと、水が漏れだして他の荷物を濡らしてしまうことがあります。

洗濯機でも内部やホースにたまっている水を抜いておきましょう。

洗濯機の機種によってやり方に多少の違いはありますが、ほとんどは次のようにすれば水抜きをすることができます。

  1. 水道の蛇口を閉め、給水されないようにしてから、洗濯機のスタートボタンを押す
    (こうすると給水ホース内部の水を抜くことができます)
  2. 給水ホースをはずし、脱水する
    (こうすると洗濯機内部および排水ホースにたまっている水を抜くことができます)
  3. 排水ホースを外す

ストーブの灯油を抜く

水抜きに関連して、灯油を用いたストーブを使っている場合は灯油を抜くことを忘れないようにしましょう。

出来るだけ灯油が余らないように調整して使えるとベストですね。

引越し当日のために残しておくもの

前日までには全てをしまっていくのですが、引越し当日に必要な物は残しておきましょう。

貴重品や引越し先の地図もそうですし、引越し当日に業者や知り合いと連絡が取れるように携帯の充電器もバッグにしまっておきましょう。

また、引越しが午後便の場合は引越し業者が遅れてくることも十分に考えられます。
(時間が保証されない分、安くなっているのが午後便なのです。)

業者が遅れてきた場合に、暇つぶしができるゲームなどは直前にしまうことができるようにしておくと良いです。
とはいえ、据え置き機ような大きなゲームではなくポータブルのゲーム機かトランプなどにしておきましょう。

最後に

引越しの荷造りの流れを掴んでもらえたでしょうか?
使わないものは早めに、使うものは本当に最低限のものを残してあとはしまってしまう、というのが基本的な方針です。

スケジュールは目安として書いていますので、皆さんの荷物量や忙しさに合わせてうまく調整してくださいね。

荷造りの始め方についてはここでご紹介しましたが、荷造り自体のコツというものもあります。
それについてはこちらの記事でまとめていますので参考にしてみてください。

 >> 引越し荷造りのコツ -梱包の仕方・順番・注意点-