引越し業者への依頼は、大きく次の5つの流れで進めていくことになります。
- 引越し業者へ見積もりを依頼する
- 引越し情報を伝える
- 引越し業者による訪問見積もり
- 見積もり比較・価格交渉(任意)
- 引越し業者を決めて契約する
依頼方法や、あなたの引越し業者の決め方によって途中のステップが省略されることもあります。
基本的には引越し業者から提案があったり、流れも説明してもらえるので難しく考える必要はありません。
事前準備として知っておくべきこと、賢い依頼方法などを流れに沿って紹介していきますので参考にしてみてください。
1.引越し業者への見積もり依頼の流れ
引越し業者に依頼するとなったら、まず最初に「引越し業者とコンタクトをとる」必要があります。
引越しを依頼するのも、他の買い物と基本的には同じです。
- 提供者とコンタクトをとり、
- 対象物の金額が提示され、
- 合意することで契約が成立します。
「提供者とコンタクトをとる」というのは、引越し業者に「引越し作業をお願いしたい」という意志を伝えることですね。
引越しの場合は「物」ではありませんので、当日の引越し作業に対して料金を支払うことになります。
スーパーやコンビニでの買い物であれば、すでに金額が決まっているのでわかりやすいです。でも、引越しは距離や荷物の量が人それぞれ違いますので見積もりを取って金額を提示してもらわなくてはいけません。
引越し業者に見積もり依頼する2つの方法
- 自分で引越し業者へ問い合わせる
- 一括見積もりサービスを利用する
見積もり依頼方法は、従来の「1社ずつ問い合わせる方法」と、最近メジャーになってきている「一括見積もりサービスを使う方法」があります。
お願いする業者がすでに決まっているのでなければ、一括見積もりサービスを利用する方がメリットが大きいです。
a.自分で引越し業者に問い合わせる方法
インターネットが普及する前までは主流だった方法です。
- 営業所に訪問する
- 電話で依頼する
この2つの方法で引越し業者にコンタクトをとり、引越ししたい旨を伝えます。
今はインターネットでの問い合わせもできるので、業者を決めているならホームページを開いてみましょう。
見積もり依頼ページや電話番号の記載があるはずですので、そこから問い合わせすればOKです。
b.一括見積もりサービスを利用する方法
今ではほとんどの人が「一括見積もりサービス」を利用して引越し業者に見積もり依頼を行っています。
馴染みがない方もいると思いますが、とても便利なので活用すると引越し準備がぐっと楽になります。
一括見積もりは、サイト上で引越し情報を入力すると、複数の業者へまとめて見積もり依頼が出せるというサービスです。
1社ずつに同じ内容を伝える必要がなく、
- 現住所(マンションなのか、何階か、エレベータはあるか?)
- 引越し先の住所(マンションなのか、何階か、エレベータはあるか?)
- 玄関前に停車スペースはあるか?(どれくらいの大きさの車であれば停められるか?)
- 荷物はどれくらいか?
- 大型の家具や家電製品はあるか?
- ベッドはあるか?(組み立て式か、分解できないタイプか?)
- ピアノやペットなどはいるか?
- 希望日(すぐなのか、未定なのか、平日でもよいか?)
などの情報を1度入力すれば良いだけなので、手間が少なくて済みます。
便利なうえに、無料なのでぜひ利用していきましょう。
2.引越し業者による訪問見積もりの流れ
引越し業者へ見積もり依頼をすると、まずは概算見積もりが提示されます。
そして、多くの場合はその次に「訪問見積もり」(現地確認)を行います。
訪問見積もりというのは、実際に今住んでいるところへ引越し業者(営業さん)が来て見積額を提示するステップです。
「荷物の量も伝えたのに、現地確認なんて必要あるの?」と思われるかもしれませんが、やった方が確実です。
- プロの目で見て、荷物量や運び出す方法を判断できる
- 精度が上がるため、価格が低くなる
- 引越し当日のリスクが少ない
口や文字では伝わらない情報がたくさんありますし、私たち素人では、どれくらいの大きさで収まるかを荷物だけで判断するのは難しいです。
たとえば2tトラックに入る家具の量、想像できるでしょうか?
これがきっちりイメージできていないと、引越し当日のトラブルにも繋がります。
伝えていたよりも荷物が多くなったり、大丈夫と思っていたサイズのトラックに乗り切らなかったら追加料金が発生します。
最悪の場合、運んでもらうことができず別の日に改めて引越しをすることになってしまいます。
訪問見積もりをしたのであれば、責任は引越し業者側にあるのでトラブル時にも強く主張することができます。
3.引越し業者への価格交渉の流れ
訪問見積もりで金額が提示されたら、安く引越しできるように価格交渉してみましょう。
このステップは必ず実施しなければならないものではありませんが、1回だけでも効果は絶大ですので挑戦してみてください。
シンプルながら最大の効果があるのが、複数社での見積もり比較です。
「A社は○万円でしたが、これより低くなりますか?」
これだけで価格はほぼ確実に安くなります。
価格交渉の方法はこちらでもまとめていますので参考にしてみてください。
4.引越し業者との契約締結の流れ
価格交渉も終わって、提示された見積もり額とサービスに納得ができたら「契約締結」のフェーズになります。
引越し業者によっては見積書の他に契約書を発行するところもありますが、多くの場合は見積書がそのまま契約書を兼ねることが多いです。
契約の際には、きちんと見積書(契約書)に目を通すことが大切です。
当たり前と思われるかもしれませんが、見積書だと金額ばかりに目がいってしまって、細部まで見ていないことも多いのです。
- 荷物の破損や紛失があった際にどうなるのか?
- キャンセルはいつまでなら無料なのか?
- オプション有無の明記はあるか?
これらの内容についてしっかり見ておきましょう。
引越し当日にやってくる作業員の方は、見積書をベースに作成された「作業指示書」に従って作業を行います。その作業指示書に記載されていない荷物の運搬や作業については、原則やってくれません。
ですので、見積書に必要な事項が記載されているかはとても重要なのです。
大手では悪徳なやり方で契約をするような業者はまずないと思いますが、ずるい営業もいないとは言い切れません。
トラブルにならないように、口約束ではなく明記したものを発行してもらうようにしましょう。
もし記載がなかったら、その旨を伝えて再発行してもらうことが重要です。
トラブルなく引越し業者に依頼するために
引越し業者に依頼するときには、何よりトラブルにならないことを心がけましょう。
自分たちで荷物を運ぶ場合は、責任の所在がわかりやすいのでトラブルにはあまりなりません。
でも、お金が発生する引越し業者への依頼はポイントを押さえておかないとトラブルに発展する可能性があります。
気をつけるポイントは大きく2つです。
- 引越し業者との認識がお互いに合っているか?(訪問見積もり)
- 契約書(見積書)の記載が合意した内容であるか?(契約締結)
この2つのタイミングでは少し意識して臨むようにしてみてください。
とはいえ、これらはまだ先の話ですので、まずは見積もりの依頼から始めていきましょう。
やはり便利なのは「一括見積もりサービス」なので、活用しながら価格交渉で有利に進めるのが良いと思います。
一括見積もりができるサイトも実はたくさんあって、トラブル回避にはサイト選びも大切です。
失敗しないためのサイト選び方法も紹介していますので、こちらを読んでから実施するようにしてください。