引越し時に荷物を傷つけられたとき
引越し作業中に家具を傷つけられることも意外とあります。
業者さんはプロではありますが、全てが完璧ではありません。
また、「大手なら安心」が逆に危険な場合もありますので注意が必要ですよ。
作業員が家具や家を破損
作業員が荷物を壁にぶつけたり、落としたりして荷物が破損することが引越しでは起こり得ます。
荷物だけでなく、ぶつかった壁や床が傷つくことも大きな問題になります。
どんな作業員でも破損させてしまう可能性はゼロではないので、極力、梱包や養生で荷物や家を守って作業をします。
まずは実際に起きたトラブルを紹介します。
実際にあったトラブル
Bさんは中古ながら新居を購入し、引越しをすることしました。
引越し時期はキリの良い4月に合わせて、3月を予定しています。
複数の業者から一括見積もりをして比較し、大手ながら金額も手頃になった業者に決めて依頼をしました。
引越し当日、作業員の数はいますがどこか心許ない人も見かけられました。
なんとなくぎこちないような・・・。
しかし大手引越し業者ですし、作業の邪魔にならないように見守ることにしました。
搬出作業はなんとか無事に終わり、新居への搬入作業に移りました。
そこで事件が起こったのです。
ベッドを運ぶ際に、2人で運んでいた片方が明らかにバランスを保てずにいます。
ぐらぐらとしているので不安になったBさんは、「ちょっと危ない感じがするのでもう一人手伝ってはどうか?」と伝えました。
ですが作業員の返事は「効率よく作業するためには二人で運ぶのがいいんです。」でした。
少し様子を見てみましたがやはり危険な感じが・・・。
もう一度声を掛けてみましたが「いや、いつもこれくらい運んでいるので大丈夫ですよ。」と言われてしまいます。
ベッドを置く部屋まで運ばれましたが、最後に作業員がバランスを崩したはずみでベッドの角が窓に当たりました。
ガシャン!!と大きな音を立てて。
窓ガラスは完全に割れてしまい、ガラス片も飛び散っていました。
結局、引越し作業もバタバタとして疲労が残る一日になりました。
割れた窓ガラスは業者で修理すると言われたものの、後日連絡するとのこと。
しかし案の定というべきか、2日経っても連絡が来ません。
Bさんから問い合わせてやっと半歩進むような状況です。
その後もBさんからの催促が無いと話が進まず、Bさんだけが苦労をする結果になりました。
一応、修理はしてもらえたものの、新居の窓は壊されたうえに新生活は業者対応というスタートになってしまいました。
破損トラブルの予防・対策
Bさんの引越しでは作業員の数はいるのに、無理をして結局窓ガラスを割るという結果になりました。
事故を防ぐための方法はなかったのでしょうか?
完全な解決策というのは難しいのですが、予防方法はありますので見ていきましょう。
Bさんのパターン
Bさんの引越しでは「作業員の人数は多かった、けれど心許なかった」と言います。
この一つの原因としては、3月という「繁忙期」であることです。
大手引越し会社は繁忙期に合わせてアルバイトを採用します。
最低限の教育はされますが、引越し作業の大変さを知らず応募してくる人もいますので安定性は低いといえます。
もちろん、現場監督者はプロなのですが、しっかり統率できていないとこういった事故が起こるわけですね。
大手はネームバリューで安心しがちですが、繁忙期は意外と危険です。
金額も高くなりますし、できるなら避けた方が破損トラブルは起きにくいと思います。
繁忙期はアルバイトも多いので破損トラブルが比較的起こりやすい!
もちろん、傷や破損がそれほど頻繁に起きることではないのですが、起きる可能性は十分あるのです。
引越し作業員を見極める
Bさんの場合は明らかな業者によるですが、トラブルになりやすいのは傷がいつできたものか判断しづらいことです。
あなたが「引越し中にできた傷だ」といっても、業者からは「引越し前からあったのでは?」と平行線になりかねません。
そんなトラブルを出来るだけ避けるために、引越し業者は「作業前のキズ確認」を行うように教育します。
事前にキズが付いてあるところ確認してお客さんにも見てもらうわけですね。
この作業前の確認があるかないか、これが信頼できる業者か判断する一つのポイントになります。
もしこの作業が省かれているようなら、こちらから進言して行ってもらい、その後も注意深く作業を見ているようにしましょう。
破損の保証について
実際に荷物や家に傷が付いた!破損があった!となった場合はどうすればよいのでしょうか。
ここで知っておいてもらいたいのが、引越し中の破損などは、まず「修理」になるということです。
破損されたんだから「新品」に取り替えてもらえる、と思っている方も多いのですが、新品にはなりません。
第一に、使用可能なものであれば傷の修理ができるか判断されます。
修理ということになれば、修理をして保証は終了になります。
第二に、その物がもう機能しない場合は「代替品の用意」となります。
代替品も新品を用意するという事ではなく、同等のものを用意するという意味合いになります。
同じものの中古だったり、当時の価格ではなく経年劣化を含めた今の金額から算出されて同等品が探されます。
このように、保証といっても新しい物にはならないことは覚えておいてください。
こちらの記事も参考にしてみてください。
>> 引越し荷物搬入後のチェックと、キズや破損が見つかったときの対応
修理するときのポイントとしては、業者指定の修理屋ではなく、自分の知っている信頼できる修理屋さんに頼むことです。
その見積もりを引越し業者に見てもらい、合意できればその修理屋さんで修理できます。
修理という対応で納得できない場合は、賠償金を受け取るというのが一般的な対応になりそうです。
どの対応を取るにしても、保証が付いている業者を選ぶということも大切です。
業者選びの段階でしっかり確認しましょう。