引越しをするとき、費用がどれくらいになるのかを把握しておくことは大切です。
引越し費用の相場を知っておくことで、
- 新生活にどれだけお金を使えるかがわかる
- 見積もり額の妥当性がわかる
というメリットがあります。
意外と見落としがちなのが、引越し以外の費用のことです。
引越しにはお金がかかるものなので、それを差し引いて新生活準備の予算を立てるようにしましょう。
人数ごとの費用相場をまとめましたので、まずはご覧ください。
運搬方法 | シーズン | 距離 | 費用目安 |
---|---|---|---|
▼単身・1人暮らしの引越し▼ | |||
自分たち | シーズンなし | 短距離 | 15,000円 |
引越し業者 | 繁忙期 | 短距離 | 53,000円 |
中距離 | 73,000円 | ||
長距離 | 86,000円 | ||
閑散期 | 短距離 | 40,000円 | |
中距離 | 57,000円 | ||
長距離 | 68,000円 | ||
▼2人暮らしの引越し▼ | |||
引越し業者 | 繁忙期 | 短距離 | 64,000円 |
中距離 | 90,000円 | ||
長距離 | 125,000円 | ||
閑散期 | 短距離 | 49,000円 | |
中距離 | 69,000円 | ||
長距離 | 95,000円 | ||
▼3~4人暮らしの引越し▼ | |||
引越し業者 | 繁忙期 | 短距離 | 87,000円 |
中距離 | 100,000円 | ||
長距離 | 165,000円 | ||
閑散期 | 短距離 | 67,000円 | |
中距離 | 78,000円 | ||
長距離 | 130,000円 |
人数ごとのおおよその費用目安を一覧にしています。
ですが、いろいろな方の引越し料金の平均をとっているだけですので、あくまで目安として考えてください。
特に引越し業者にお願いする場合には、
- シーズン(繁忙期か閑散期か?)
- 移動距離(近いか遠いか?)
によって大きく金額に違いが出てきます。
そのあたりの仕組みや、想定している荷物の量についてそれぞれ詳しく見ていきましょう。
引越しにかかる費用相場:目次
引越し費用の基礎知識(引越し費用は何で決まる?)
引越し費用の算出でポイントとなる条件について紹介していきます。
※感覚的にわかる話だとも思いますので、それよりも費用目安が知りたいという方は飛ばして次に進んでもらえればと思います。
引越し業者が料金設定するときには、次の4つによって大きく増減します。
- 荷物の量
- 移動距離
- シーズン
- 有料オプション
荷物量や距離、有料オプションが増えるほど料金は高くなっていく仕組みです。
それぞれ見ていきましょう。
荷物の量
荷物の量は、
- 調達するトラックの大きさや台数
- 荷物を運ぶための人員を確保(人件費)
に影響します。
費用については、何人世帯かが目安として使われます。
単身だったらこれくらいの荷物量、2人家族であればこれくらい、といった具合ですね。
もちろん各家庭によって家具の大きさや量に違いはありますが、平均的な量として考えてください。
この後に説明する費用目安も、人数ごとに平均的な荷物量をベースにしています。
移動距離
移動距離は、
- 往復どれくらいの時間がかかるか?(人件費)
- ガソリン代などの諸経費
が費用に影響します。
距離の目安としては、都内・県内であるのか、市区内なのかで大きく変わります。
赤帽などの地域密着型の引越し業者は、県内(または隣接県内程度)でないと請け負えないというケースもあります。
シーズン
引越し業者に依頼する際に、大きく価格が変動するのがこの引越し時期です。
- オンシーズン(繁忙期):3~4月、12月
- オフシーズン(閑散期):6月、11月、2月
厳密には各社によって違いはありますが、おおよそこれらの時期が繁忙期/閑散期になっています。
繁忙期には、閑散期と比較して2倍近くの料金設定の違いが出てきます。
有料オプション
有料でオプションのサービスを受ける場合は、その分、料金は高くなります。
業者によって内容は異なりますが、次のようなものがあります。
- 引越しの際に出たゴミの回収
- 引越し前後の部屋をクリーニング
- ピアノの運搬・調律
- ペットの輸送
+αで面倒なものを引き受けてくれるというものが多いですが、ピアノやペットのように特殊な扱いが必要なものが有料オプションになります。
一般的な引越しでは扱えない荷物ですので、専門業者に委託するなど別途費用がかかっています。
有料オプションの有無は環境によって様々ですので、この後の費用目安では含めずに算出しています。
1人暮らし・単身の引越し費用相場
単身・1人暮らしをしている方の引越しは、荷物が少ないため最も費用が小さく済む引越しになります。
1人暮らしといっても様々ですので、間取りの方がより近いイメージが湧くかもしれませんね。間取りでいうと、1LDKくらいまででしょうか。
シーズン | 距離 | 費用目安 |
---|---|---|
▼引越し業者へ依頼▼ | ||
繁忙期 | 短距離 | 49,000~57,000円 |
中距離 | 73,000円 | |
長距離 | 78,000~95,000円 | |
閑散期 | 短距離 | 37,000~44,000円 |
中距離 | 57,000円 | |
長距離 | 60,000~75,000円 | |
▼引越し業者(単身パック)▼ | ||
シーズンなし | 短距離のみ | 20,000円 |
▼自分たちで運搬▼ | ||
シーズンなし | 短距離 | 15,000円 |
荷物や家具の想定としては、次のような荷物量で考えています。
いずれも、一般的な1人暮らし用のサイズをイメージしてもらえればと思います。
家具 |
|
---|---|
家電 |
|
その他 |
|
引越し業者の基本プラン費用
シーズン | 距離 | 費用目安 |
---|---|---|
繁忙期 | 短距離 | 49,000~57,000円 |
中距離 | 73,000円 | |
長距離 | 78,000~95,000円 | |
閑散期 | 短距離 | 37,000~44,000円 |
中距離 | 57,000円 | |
長距離 | 60,000~75,000円 |
単身の引越し費用でも、荷物量や距離によって料金に幅があります。
シーズンでは、繁忙期の方が近距離で10,000円と少し、長距離になるに従って少しずつさらに割増しになっていく傾向があります。
費用を安く済ませたいのであれば、急ぎや時期が決まっていないときは閑散期(6月、11月、2月)を狙うようにするとお得です。
閑散期は需要が減り、料金の相談もしやすく日程も比較的好きなタイミングを選べるのも利点です。
繁忙期に引越しをしなくてはならない場合は、平日や仏滅などの六曜で人気がない日を選ぶのが狙い目です。
引越し業者の単身パック費用
シーズン | 距離 | 費用目安 |
---|---|---|
シーズンなし | 短距離のみ | 20,000円 |
荷物量が少なく、かつ市区内などの近い距離であれば、「単身パック」という選択肢もあります。
単身パックはコンテナ単位で定額になっているサービスで、いくつかの引越し業者が対応しています。
安いですが、荷物量や距離の縛りがあるので理解したうえで判断しましょう。
自分たちで運ぶときの費用
シーズン | 距離 | 費用目安 |
---|---|---|
シーズンなし | 短距離 | 15,000円 |
自分たちだけで荷物を運んだ場合、かかる費用は次の項目があります。
項目 | 費用目安 |
---|---|
トラックの手配 | 6,000円 |
友人への謝礼 | 3,000円 |
梱包資材の手配 | 6,000円 |
トラックの手配
引越しの荷物運搬にはトラックが必要だと考えておきましょう。大型の家電(冷蔵庫や洗濯機など)を運ぶにはトラックがあった方が便利です。
トラックを自分で持っていれば手配の必要はありませんが、持っていない場合は、友人・知人に借りたり手伝ってもらうか、レンタカーの会社を利用して借りる必要があります。
レンタカーで借りる場合、軽トラで6時間あたり5,000~6,000円、2tロングの場合では、6時間で10,000円が相場となります。
また注意点として、2tショートのトラックは中型免許が必要な場合が多いです。
パワーゲートの有無など条件によりますが、レンタカー店の2tショートは中型免許が必須の場合が多いので確認しておきましょう。
手伝ってもらう友人への謝礼
荷物の搬出・搬入、移動をすべて一人で行うのはとても大変ですので、家族や友人に手伝ってもらうことになると思います。
引越しで手伝ってと頼むと快く協力してくれる方が多いですが、家族であれ友人であれ、手伝ってもらったらお礼をすることが一般的です。親しき仲にも礼儀あり、ですね。
多いパターンとしては、手伝ってもらった日の昼食や夕食をごちそうすることでお礼とすることです。
2人~3人に手伝ってもらうとして、食事代が1人につき1,000円とすると2,000~3,000円かかる計算になります。
ダンボール・台車・緩衝剤の手配
荷物の箱詰めに必要なダンボールも自分たちで調達する必要があります。
ダンボールはスーパー等で不要なものをわけてもらえます。(ただし、大きさはバラバラ、必要数がなければいくつかのお店をまわる必要があります。)
購入する場合は、ホームセンターなどで様々な大きさのものが売っています。宅配サイズ120cmくらいのものが、20セットで2,000~3,000円程度です。
その他にも、荷物の運搬用に台車(レンタルで1日1,000円~2,000円)、家具の保護に緩衝剤(プチプチロール1,000円)が必要です。
2人暮らしの引越し費用相場
2人の場合はそれほど荷物が多くないですし、1人暮らしのときと大差ないと感じるかもしれません。
それでもいざ荷造りしてみると、思ったよりも荷物が多いと感じると思います。2人暮らしでの引越し費用についてみていきましょう。
シーズン | 距離 | 費用目安 |
---|---|---|
繁忙期 | 短距離 | 60,000~68,000円 |
中距離 | 90,000円 | |
長距離 | 105,000~148,000円 | |
閑散期 | 短距離 | 46,000~52,000円 |
中距離 | 69,000円 | |
長距離 | 80,000~110,000円 |
荷物や家具は次のような想定をしています。
2人の場合は1人暮らし用の家具や家電をベースにしていますが、ソファなどは2人掛けとしています。
家具 |
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---|---|
家電 |
|
その他 |
|
単身・1人暮らしの相場と比較すると、繁忙期での価格の上り幅が少し大きくなっています。
2人暮らしは、大きく2つのパターンがあります。
- 1人暮らしの荷物量+α
- 2人分の荷物がある
引越しされる方によって荷物量の幅が大きくなりやすいので、単身のときよりもブレ幅が大きくなります。
さらに、それが距離によって割増しになっていきます。長距離になると30,000円近く変動してしまいます。
1人暮らしをした経験がある方は、そのときの荷物量と比較してあまり変わらなければ安い価格帯、多くなっているようなら高い価格帯を参考にしてみてください。
3人~4人以上世帯の引越し費用相場
3人を超えると、引越しの荷物量は一気に多くなります。
ここまでくると、引越し業者に依頼した方が(労力とのバランスを考えると)お得かもしれません。
2階以上の部屋を使うことも増えてきますので、大きな荷物ひとつひとつの移動が大変になります。
シーズン | 距離 | 費用目安 |
---|---|---|
繁忙期 | 短距離 | 80,000~94,000円 |
中距離 | 90,000円 | |
長距離 | 125,000~210,000円 | |
閑散期 | 短距離 | 62,000~72,000円 |
中距離 | 69,000円 | |
長距離 | 96,000~160,000円 |
荷物や家具は次のような想定です。
3~4人暮らしとしていますが、3人世帯と考えてもらった方がよいかもしれません。
家具 |
|
---|---|
家電 |
|
その他 |
|
2人暮らしまでと比較して、だいぶ高くなってきます。繁忙期では10万円を超えてくる価格帯になっています。
相場としては2人+子供1人~2人が多いので、3人暮らしを想定した費用目安と考えておいてください。
大人4人以上は、相場でもブレ幅が大きくなりすぎて参考になりません。見込みで考えるよりも、実際に見積もってもらった方が良いと思います。
引越し費用は見積もりから上手に立ち回ろう
人数ごとに引越しの費用相場をまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
単身であれば人によって荷物量が大幅には変わりませんが、人数が増えるほど荷物量に差が出やすいです。
あくまで費用目安として、5万円単位くらいで想定しておく方が良いと思います。
また、荷物量や距離のほかに、見積もり方法・交渉方法によっても人によって金額差があります。
相場よりも安く引越ししたいのであれば、複数社から見積もりをとって比較しましょう。
この効果は単純にみえますが絶大で、それだけで50%OFFになることも珍しくありません。
ここでも、目的に合った見積もりサイトを選ぶことが大切です。
見積もり取得するときには、こちらを参考に選んでみてください。