引越し退去前の掃除は重要! 敷金や退去費用に大きく影響する

敷金の返金や退去費用は退去時の部屋の状態で決まる

退去時には管理会社や大家さん立ち合いの元、「原状回復」の範囲を確認をすることになります。

原状回復の範囲とは、部屋の汚れや傷に対してどれだけの費用を払う必要があるかを決める作業です。

 >> 引越しにおける原状回復の義務と退去時のトラブル

 
この最終的な部屋の状態から判断されて退去時に支払う金額が算出されます。

何も請求されることがなければ、敷金はそのまま帰ってきます。
費用が発生するようであれば、その分が敷金から差し引かれて返ってきます。

敷金がない物件で契約していた場合は、退去時に費用分が請求される流れになります。

最後の清掃をするだけで、敷金の返金額が上がることが多いので必ず実施しましょう。
(正確には、清掃をしないと無駄に請求される可能性があるということです。)

掃除・清掃をするタイミング

掃除をするといっても、引越すまでには家具や荷物が残っています。
いつ、掃除を行えばよいか考えていきましょう。

荷造りが終わった後

まず大きくは「荷造りが終わった後」ですね。
細かい物をダンボールに入れて、生活に必要最低限なものが残った状態で行います。

この段階で、ほとんどのホコリやゴミは掃除できると思います。

これまで物がいっぱいになっていたクローゼットやトイレ、シンク下などをきれいにしていきましょう。

引越し業者の作業中

荷造りをしても残ってしまうベッドや冷蔵庫といった大きな物で隠れている場所は「引越し業者の作業中」に行います。

なぜ作業中なのかというと、運搬が終わってから清掃をしようとするとスケジュールに遅れが発生するからです。

引越し業者は搬出が終わったら引越し先に荷物を運びますので、私たちが遅れると現地で立ち往生してしまいますね。
そこはスムーズに作業が進むように配慮しましょう。

ポイントとしては、掃除機は荷造りの荷物とは別にしておくことです。
最後に搬出してもらうように事前に伝えて、それまでは掃除に使えるようにしましょう。

最後にトラックに積んでもらうようにすれば、旧居を出発するタイミングもほぼ同時にすることができます。

point!
  • 業者に運んでもらう荷物からは掃除機を除外しておく
  • 作業員には事前に掃除機を最後にしてもらうように伝えておく

なお、引越し業者を利用しない場合は自分たちで運ぶことができる前提だと思いますので、事前に少し移動させて掃除しておくのもよいと思います。

重点的にきれいにする場所

掃除をするといっても、どの場所をどこまで力を入れて行えばよいのかわかりにくいですよね。
重点的にやっておく場所について書いていきたいと思います。

最初に紹介した原状回復のページでも触れていますが、日常生活で発生する汚れや傷については負担の必要がありません。

内容が細かいので、押さえるべきポイントに絞ってお伝えしたいと思います。

大きな家具や家電製品が置いてあった場所

普段から見ておいた方が良いですが、カビが発生していないか確認して、もしあれば除去します。

引越しのギリギリまで移動が難しい、大きな家具などの近くはしっかり見ておきましょう。

大きな家具や家電製品は次のようなものがありますね。

  • ベッドの下
  • 冷蔵庫の下、側面の壁
  • 洗濯機の下、側面の壁
  • 食器棚の置いてあった床

原状回復の義務においては、家電製品による壁の焼け跡(電気ヤケ)は貸主の負担になっています。
生活するうえで起こり得るものは、皆さんには費用負担の義務はありません。請求されてもしっかりと主張しましょう。

ですがカビ、シミについては借主(あなた)の負担になることが多いです。
結露などの発生自体は責任がありませんが、結露を放置したことによってカビ、シミが拡大したと考えられる場合は請求されることになります。

水回りの錆び、カビ、シミ

錆についても借主に対処義務があるとされることが多いです。
錆びたものを放置したために跡が残ってしまった場合は、借主が適切に対処しなかったことも原因と考えられるという主張になります。

また、水回りではカビやシミが発生しやすい場所です。
水がこぼれたものを放置したりしてカビなどが発生していたら除去するようにします。

錆は軽度のものであれば歯磨き粉を付けた歯ブラシでこすると取れます。
時間が経ってしまっているものは、余った灯油などをつけて少し待つと錆を浮かせてくれますのでタワシで軽く磨きましょう。

 [参考] >> 余った灯油の捨て方・有効活用法 6つの正しい方法をご紹介

ソファなどの背もたれが当たっていた場所

ソファを置いていた側面の壁も注意が必要です。

日常生活での使用の範囲だとも思うのですが、壁について取りにくい汚れは費用請求されることがあります。
(管理人は実際にされました・・・)

できるだけキレイにしておいた方がよいのは、壁はクロス全てを張り替える可能性があるからです。

そうなると費用が一気に拡大します。
事前の予防としても、自分たちで落とせる汚れであれば事前に落としておくようにしましょう。

 
大きな家具を移動しなければいけない場所もありますが、可能な限りあらかじめ掃除はしておきましょう。

突然、カビや錆びを見つけてもすぐに対応できるとは限りません。

退去時の費用は、思ったよりも負担が大きいです。
「引越し費用」とは別という感覚になりがちですが、ちょっと意識しておくと良いと思います^^